top of page

スピリチュアリズムの思想体系(Ⅰ)<人生観-1>                        

 

  “人生”というと、ほとんどの人はこの世にいる間の生活のことと思っています。​死ねば終わる地上人生しかないという考えから、“一度限りの人生”という言葉を口にします。

しかし、スピリチュアリズムでは人間の人生は死後も続くと考えます。

 

人間は誰もが幸福な人生を送りたいと願っていますが、その幸福の内容は違っていてその人なりの幸福の基準があります。

 多くの人は、「モノ」や「お金」があれば幸福になれると思っています。美味しい物を食べたり、趣味や娯楽などに喜びや満足を感じ、死ねばその幸福を味わうことができないと考えています。こうした「物質的幸福観」は「モノ」や「お金」に価値があるとする「物質的価値観」を生み出します。

こうした価値観の人は、地上的・物質的な喜びや満足を追求する人生を送ることになるのです。

​​

 一方、物質的な人生観を否定し死後のことを考え生きる熱心な宗教者がいます。彼らは、信じる宗教の教義を守って生きることが正しい生き方だと考えます。最も価値があるものは、教義に忠実な信仰だとし、信仰生活を送ることで死後の救いと幸福が約束されると信じています。

こうした熱心な宗教者は、教団の教えを土台とし考え人生を送ることになります。

 

しかし、地上的・物質的な喜びや満足を追求する人生を送った人も、教団の教えを土台とし考え人生を送った熱心な宗教者も、死を平然と受け入れられる人はほとんどいません。

死や死後のことを考ることのなかった人は死ぬこと怖れ、熱心な宗教者はこれまでの信仰が正しかっただろうか信仰が足りなくて死後苦しむことになるかもしれないと死後のことが不安になるのです。

「死」と「死後の世界」についての正しい知識がないために、霊的無知ゆえに「死」の恐怖を克服することができなかったのです。

初期のスピリチュアリズムによって明らかにされた人生観は、“人間は死後も生き続け、死後の世界があり、そこに住む霊は地上人に働きかけることができる”という霊魂説に基づく人生観です。

その内容は、・人生は死によって終わるのではない  ・モノやお金や名声は死とともにすべて消滅する

  ・物質的な利益の追求だけに人生を費やす人は霊界で幸福にはなれない という3つです。

 

​地上人生だけでなく死後の霊界人生をも見据えた人生観です。

この初期のスピリチュアリズムの人生観は、シルバーバーチの登場によって高められ完成されます。

 

<参考>​

 

  ※引用・リンクについてはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。

Comments


最新記事
アーカイブ
タグから検索
bottom of page