top of page

再生観(2)

◆シルバーバーチの再生観

「再生の主体」……今地上にいる私が、新たな肉体を得て再び地上に誕生してくるのではありません。

         では、いったい何が再生するのでしょうか。

     「再生の主体」とは、肉体をまとい肉体的五感でしか物事を認識できない私たち地上人には理解しがたい事実の一つです。シルバーバーチが人類に初めて明らかにしてくれた類魂の知識がなければ理解できない内容です。

     類魂(霊的グループ)の中から、一人が再生するという内容ならとてもわかりやすいのですが、実際はもっと複雑

です。

 ・従来の再生論では、“類魂”という霊的事実を知らなかったために、正しい結論に至ることができませんでしたが、

  シルバーバーチによって初めて「再生の主体」に関する真実が明らかにされました。

 ・霊界の類魂という大きな霊的な“共有意識体の分割部分”が、再生者の意識(霊的意識・霊の心・魂)として地上に再生

 することになります。

     「再生の主体」=“類魂の分割部分”= 相 

   類魂の一部分(分割部分)が、一人の再生者の霊の心(霊的意識・魂)になって、地上世界に誕生します。

 ・シルバーバーチは類魂をダイヤモンドに例え、それに多くの相があるとし、この多くある相の一部が再生するとしま

  した。      ↓                          ↓

       類魂=大きなインディビジュアリティーに対し、類魂の一部=小さなインディビジュアリティー

     小さなインディビジュアリティーとは、地上に再生してくる相(類魂の分割部分)であり、再生者の意識のことです。

 ​  何が再生してくるのか →“類魂の分割部分”= 相(類婚の一部意識が生まれてくる)

こうした事実をふまえて…

【従来の再生説とシルバーバーチの再生観の違い】を比較します。

⑴ 従来の再生説 … 再生の主体は、前世から引き継がれた霊魂(今の霊的意識体)

    ・同一霊魂の再生で一貫した自分(実体)が存在し続け(自分=霊魂)、

     今の霊魂が次に再生するという説

  今の霊魂が再生の主体で、よく見られるオーソドックスな再生観で理解しやすく分かりやすい再生説では

  ありますが、これは霊界でも地上でも常に一人で再生を繰り返すことになっています。

  シルバーバーチのいう大前提の類魂=意識の集合体という概念がない再生説です。

⑵ シルバーバーチの再生観 … 次回の再生時には、今の霊魂(霊の心・霊的意識体:霊魂A)とは異なる

                “新たな霊魂(新たな霊的意識体:霊魂B)”が現れる(再生する)ことになる

    ・今の霊魂(霊的意識)は、肉体の死後霊界ではより大きな霊的意識体(類魂)に融合し、その一部分

     になります。

  (こうした状態にあっても、個としての意識は並行して存在しています。個が消滅することはありません)

  類魂の中で意識を共有し、次に再生するときにはその中の新たな一部の意識しか持たないため、前世と全く

  同じ意識は再生しません。前回とは別の一部の意識をもって再生します。

    ・シルバーバーチは従来の再生が、同一霊魂による再生、今の霊魂が再生の主体(主役)となるという

     素朴な考え方を根本から否定しました。

もう一つの複雑な霊的事実として、潜在意識と顕在意識の問題があります。

 ・再生者の霊的意識(類魂の分割部分)の大部分が“潜在意識”となります。そして、脳を経て現れた一部の

  霊的意識が“顕在意識”を形成します。

  地上人は潜在意識にある霊的意識のすべてを認識することはできません。

  ※“顕在意識”とは、脳を経て現れた一部の霊的意識と脳から発生する肉体本能を合わせたものになります。

   肉体を持った地上人は、“顕在意識”によって、自分を「自分」と自覚することになり、

   “顕在意識”として現れている部分(パーソナリティー)を<自分>と思っています。

  肉体の死とともに、顕在意識(パーソナリティー)のうちの肉体本能はなくなり霊的意識だけが残ります。

  それも脳がなくなるため潜在意識の中に融合していきます。

   顕在意識の点からも、肉体を失うとともに今の肉体本能が消え、再生時にはあらたな肉体(脳)から発生

   する新たな肉体本能を持つことになります。

  再生とは、新たな潜在意識(類魂の一部)と新たな顕在意識をもつことになり、地上に現れるときには

   以前とは全く別な霊魂・意識をもっているということです。

 これまでの多くの再生説は、この今の自分という意識(自覚意識・顕在意識・パーソナリティー)を基準とし

 て再生を考えてきました。※「顕在意識・パーソナリティー」=「霊魂」と思ってきました。

 しかし、この“顕在意識”(今、自分自身として自覚している意識)は、死後肉体とともに消滅してしまいま

 す。

  大切なのは以前の顕在意識ではなく、地上での経験を通して得た霊的な成長進化をした霊的意識です。

  そして次の再生時には、今とは別の霊的意識の一部分が地上に現れ、これが“新しい人格・人物像”(パーソ

  ナリティー)”を形成することになります。

  これを地上人(地上人サイド)から見るならば、今の自分は死とともに消滅し、再生時にはまったく別の

  人間が現れるということになります。これを短絡的に考えると再生はないということになりますが、

  パーソナリティーを基準とすると、死とともに「私」というパーソナリティーは消滅し、再生時には

  まったく異なるパーソナリティーが現れることになります。

  一般的には「パーソナリティー(今の自意識)の再生」を“再生”と考えられていますが、本当は次回には

  まったく別のパーソナリティー(全く別人)が現れます。

●一般人が考える再生とは、パーソナリティー(今の自意識)が現れる

●シルバーバーチの説く再生とは、まったく別のパーソナリティー(別人)が現れる

この再生観は、今までどの宗教も説いてきませんでした。

シルバーバーチが初めて、今の自分という意識(パーソナリティー意識)は死とともに消滅し、再生時には別の人格・別人が現れるという驚くべき再生の事実を明らかにしてくれました。

 ・こうした再生における二重に絡み合った複雑な背景(類魂と顕在意識)を、シルバーバーチは

 〈インディビジュアリティー〉と〈パーソナリティー〉という新しい概念で説明をしました。

  シルバーバーチは類魂をダイヤモンドに例えました。

   類魂全体=大きなインディビジュアリティー=ダイヤモンド

  このダイヤモンド(類魂)に多くの面(相)があり、この面(相)のいくつかが再生し、再生者の個的イン

  ディビジュアリティー(小さなインディビジュアリティー)になります。

  (その大半は潜在意識となります)

   顕在意識(自覚意識)が伴った地上の人物像をパーソナリティーと呼びました。

 『シルバーバーチの霊訓』(10)P122/後ろ1~P123/後ろ4

   パーソナリティとインディビジュアリティの違いを理解しないといけません。パーソナリティというのは

   物的身体を通して顕現した地上だけの人物像です。インディビジュアリティというのは魂の全体像です。

   その全体像を地上で七〇年や八〇年、あるいは九〇年の間に発揮することは到底不可能です。

最新記事
アーカイブ
タグから検索
bottom of page