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自由意志

【人間の自由意志】

人間も人間以外の生命体(動植物)も、完全に摂理の支配下にあり摂理から逸れることはありません。

しかし、人間だけは自由意志により摂理に背くことができます。

一見それは完璧な摂理に矛盾するように思えます。

人間に与えらた自由意志とは何か。

なぜ人間だけに与えられたのか。

まず、人間と動物の違いから見ていこうと思います。

◆人間と動物の根本的な違いは、霊的要素と自由意志の有無    

  ・人間だけが、死後においても永遠の個別性を維持できます。

   地球上の生命体の中で唯一人間だけが死後肉体が消滅した後も霊界で「霊体」を持って生き続けます。

  「霊体」は地上に生きている今も肉体に重複して存在しています。(肉体とほぼ同じ形)

『シルバーバーチの霊訓(10)』P.20/LB5~P.20/LB1

「人間は生き続けます。地上で永遠に、という意味ではありません。地上的存在に不滅ということは有り得ないのです。物的なものには、その役割を終えるべき時期というものが定められております。分解して元の成分に戻っていきます。大自然の摂理の一環として物的身体はそのパターンに従います。が、あなたそのものは存在し続けます。生き続けたくないと思っても生き続けます。自然の摂理で、あなたという霊的存在は生き続けるのです」 

 ・人間だけに、霊的身体があり霊的意識がある。 

  人間には、「霊体」と「霊の心」がありその一番奥に「分霊」を持っています。

  進化論を信じる人は、進化の結果人間は脳の比率が大きくなり高度な知性を持つようになったといいますが

  実際は霊的意識があるからです。

『シルバーバーチの霊訓(5)』P.134/7~8

「人間には物的身体と霊的身体とがあり、両者は生命の紐、言うなれば命綱で結ばれております」

 ・人間だけに、自由意志を与えた。

  動物と同じように人間も肉体という物質を身にまとっています。そして両者は同じように物理的法則(摂

  理)の支配を受けます。そして物体である肉体に生命体が付与されているのも動物と人間の共通点です。

  しかし更に霊的要素を持つのが人間です。その霊的部分に《自由意志》があり、霊的部分に霊的法則が働い

  ています。人間は摂理によって自動的に進化していく存在ではなく、自由意志を使って霊的成長するように

  なっています。   

『新たなる啓示』P.68/9~LB3

「動物と人間とは、その属する範疇が違うのです。人間には正しい選択をする責任が与えられているという点において〝自由意志〟 の行使が許されているということです。その使い方次第で進化の計画を促進する力にもなれば妨害することもあり得ます」

『シルバーバーチの霊訓(1)』P.38/LB2~P.39/2

「人間が操り人形でしかないほど融通性のないものではありません。笛に踊らされる人形ではないのです。人間の一人ひとりに分霊が宿っており、一人ひとりが無限の創造活動に参加できるのです。つまりあなた方には個的存在としての責任と同時に、ある限度内の自由意志が与えられているのです」

◆摂理と自由意志

 ・人間は神から自由選択・自由行動が認められています。 

  地上の生命体の中で唯一人間だけが神の摂理に反することができる自由意志を与えられています。

  その自由意志は、摂理によって誰の干渉も受けません。自由意志を犯すことは守護霊にもできないのです。

  なぜなら、私たち人間は自らの自由意志で霊的成長の道を選択することが重要だからです。

『シルバーバーチの霊訓(8)』P.52/LB1~P.53/3

「最終的にどう決めるかはあなたご自身です。私もできるかぎりの援助はいたします。が、時として私たちにも如何ともしがたい情況というものが生じます。あなたの自由意志を無視するわけにはまいりません。側に立ってあなたがなさることを見つめるしかないことがあります。あなたの霊的進化にとってはあなた自身による決断が重大な要素となるからです」 

『シルバーバーチの霊訓(4)』P.23/2~8

「私も、人間が苦しむのを見て涙を流したことが何度かあります。でも、ここは絶対に手出しをしてはならないと自分に言い聞かせました。それが摂理だからです。その時の辛さは苦しんでいる本人よりも辛いものです。しかし本人みずからの力で解決すべき問題を私が代って解決してあげることは許されないのです。もしも私が指示を与えたら、それは当人の自由選択の権利を犯すことになるのです。もしも私がこの霊媒(バーバネル)に為すべきこと、為すべきでないことをいちいち指示し始めたら、一人間として自由意志を奪うことになるのです。その時から(霊媒としてはイザ知らず)人間としての進歩が阻害され始めます」  

  ・神の定めた範囲内での自由です。

   神が人間に与えた自由は、どこまでも一定の枠内における自由です。自由は無制限ではありません。

   その自由意志の範囲も、結局完璧な摂理の支配のもとに決められています。摂理そのものを超えることは

   できません。 

   人間には自由意志が与えられていますが、その行使の範囲は一人ひとり霊性によっても違います。

   霊性が進化すればするほど範囲は広がり《神性》をより多く発揮できるようになります。

『シルバーバーチの教え(上)』P.80/10~12

「一人ひとりの人間に、霊性の進化に応じた〈自由意志〉が与えられているということです。霊的段階を高く上れば上るほど、自由意志を行使できる範囲が広くなります。つまり現在のあなたが、あなた自身の限界をつくっているということです」

『シルバーバーチの教え(上)』P.161/8~10

「自由意志を行使できるといっても、あくまでもあなた方が到達した進化の段階の範囲内でのことです。何でも思うようにできるというものではなく、各自が到達した進化のレベルによって制約を受けるのです」 

◆なぜ人間だけに自由意志をあたえたのか

 神が理由もなく人間に自由意志を与えることはありません。

 では、なぜ人間だけに特別に自由意志与えたのでしょうか。

 ・霊的な親子関係をつくるため 

  親と子どもという《愛の関係》を作ろうとされました。 子どもである人間が、自分たちの意志で進化して

  いく道を選んでほしいという願いをもって、私たち人間に自発性と自由に選択できる権利を与えました。

  そこには、親が子どもを見守る愛が存在しています。

 ・人間を神の代理者にするため   

  神の代理として地上に愛の世界を築かせようとされました。

  人間を自らの意志で自らの魂を進化創造していく存在として創り、それと同時に物質次元の地上を人間の知

  性と意志によって支配できる力を与えました。それは、神の代理者となって地上の生物の頂点に立ち、それ

  らを人間が愛することで人間を通し神の愛が支配する世界を確立しようとしたのです。

  神に代わって他の生物を愛するという大きな義務と責任を与えられました。

『新たなる啓示』P.68LB3~LB2

「この地球という天体を共有する他の生物をどう扱うかを選択する自由意志の行動範囲があります。もちろん限界はありますが・・・・・・」

・人間が幸福になるため

  永遠を生きる私たちにとって《霊的成長》は永遠の幸福につながる最高の宝です。その宝は人間が摂理を理

  解し自らの自由意志によって摂理に沿った歩みを選択し実践することで得ることができます。

  無限の宝を手にできるのは人間だけです。 自由意志を正しく使うことで真の幸福を得られるのです。

『シルバーバーチの霊訓(9)』P.120/3~6

「あなた方は一人一人が無限の可能性の宝庫なのです。その中のどれだけを自分のものとするのかは、あなた方の努力次第です。それが自由意思をどれだけ行使するかの尺度となります。どこまで追求するか、それはひとえにあなた方自身にかかっております」                                 

◆自由意志を与えられた人間の義務と責任

 ・自由意志を活用し摂理に合わせ、摂理を実践すること

  人間は自由意志を持つ特別な存在です。その自由意志を使い摂理を実践し霊的成長を成すことが義務と責任

  です。摂理に反した行為は人間の義務と責任を怠った行為となり、そこに摂理が働き、償いのための苦しみ

  を受けることになります。

  そして《神の代理者》としての立場に見合った(他の生物を愛する)義務と責任があります。

  ・人間の義務と責任の内容   

  人間は「摂理と一致させ摂理を実践」ことが義務であり責任です。

  その具体的内容は… 「霊優位の摂理」と「利他性の摂理」です。霊主肉従の努力と利他愛の実践です。

『霊的新時代の到来』P.218/LB2~P.219/2

「人間は二面性をもつ存在であり、動物時代の名残と、本来の資質である霊性の二つの要素を、地上生活の中で発揮しております。そして、より高く進化していく上で不可欠の“自由意志”を授かっております。それが内部の神性が発揮されていく必須の条件だからです」                         

『シルバーバーチの霊訓(1)』P.54/2~4

「運命の十字路にさしかかるごとに右か左かの選択を迫られます。つまり苦難に厳然と立ち向かうか、それとも回避するかの選択を迫られるわけですが、その判断はあなたの自由意志に任されています」  

 ・現在の地上は自由意志を悪用し摂理に背いた結果です。

  今の常識となっている、物質的地上的なものしか見ず霊的な事をないがしろにし、自分の利益を優先してき

  た結果が現在の悲劇と不幸を生んでいます。

  人類全体が自由意志の誤った使い方で摂理に反した行為をしてきた結果、地上は霊的な光が届かない世界と

  なり、自分達の力では救えない状態にまでなってしまいました。

  その地上を救うために、霊界から救いがもたらされたのです。霊の存在を教えるための物理的心霊現象か

  ら、真理を伝える霊界通信まですべてが霊界からの働きかけです。

◆スピリチュアリズムによる摂理と一致した実践の歩み

  ・「霊優位」と「利他愛」という2つの摂理の実践

   摂理に沿った生き方で一人ひとりが真の幸福を手にし、それが広まっていけばやがて利他愛に満ちた世界

   ができあがっていきます。     

『シルバーバーチの霊訓(1)』P.54/6~9

「地上生活という巡礼の旅において、内在する神性を開発するためのチャンスはあらかじめ用意されております。そのチャンスを前にして積極姿勢を取るか消極姿勢をとるか、滅私の態度に出るか自己中心の態度に出るかは、あなた自身の判断によって決まるということです」                     

『シルバーバーチの霊訓(5)』P.126/1~7

「あなた方も神性を宿しておられるのです。ほんの小さな火花にすぎませんが、人間の一人ひとりに宿されているのです。その火花を煽いで大きな炎とするか、それとも手入れを怠って消えてしまいそうにするか、それは各自の自由意志によってみずからが決めていくことです。誰も代わって決めることは出来ないからです。各自が自分の運命の裁決者なのです。自分の未来を自分で形成していくのです。神性を発揮するか否かはあなた方自身が選択することです。代わって選択してあげようにも出来ないのです。向上進化は自分が自覚しない限り、側から促進してあげることはできません」   

『霊的新時代の到来』P.219/3~6

「人間は、その進化の道程において、持てる資質を利己的な目的に使用するか利他的な目的に使用するかの二者択一を、永遠に迫られることになります。これまでにたどってきた進化の道程において植えつけられた肉体的要素に負けてしまえば、生命の根源そのものである霊性の優位を否定していることになります」 

 ・霊的同胞世界の確立

  神を共通の親とする霊的大家族を地上につくる。 それがスピリチュアリズムの最終目的です。

『シルバーバーチの霊訓(7)』P.98/1~P99/6

 「こう申しては失礼ですが、あなたは物事をガラス越しに薄ぼんやりと見つめておられます。真剣ではいらっしゃるかも知れませんが、極めて小さいなレンズで覗いて全体を判断しようとなさっています。あなたにはまだ永遠の尺度で物事を考え判断することがおできになりません。この途方もなく巨大な宇宙の中にあって、ほんの小さなシミほどの知識しかお持ちでないからです。しかし今、それよりは少しばかり多くの知識を私たちがお授けしているわけです。  少しだけです。全知識をお授けしましょうとは申し上げません。それは私たちも持ち合わせていないのです。私たちはあなた方地上の人間より少しばかり多くの知識を手にしているだけです。 

あなた方より少しばかり永い生活体験があるからにすぎません。あなた方がこれから行かれる世界、私たちが本来の住処としている世界において、自然法則の仕組みと働きのいくつかを見てきているからです。  その体験と、私たちよりさらに多くを知っておられる上層界の方々から教わったことを土台として私たちは宇宙人生の計画と目的について一段と明確な認識を得ております。そこに完璧な摂理の働きを見ております。 自然の摂理です。手落ちということを知らない法則、絶対に誤ることのない法則、極大から極小にいたるまでの宇宙間の全存在の全側面を認知し、何一つ無視することのない法則、すべてを包括し、すべての活動に責任を持つ法則です。  私たちはその法則の完璧さに驚嘆しております。絶対に誤ることが無いのです。そして私たちは、これまでに明かしていただいたその完璧さゆえに、愛と叡智と慈悲によって育まれた完全な計画を知り、現時点で理解し得ないこと、まだ明かしていただいていない側面もまた、同じく完璧な法則によって支配されているものと確信しております。そう確信するだけの資格があると信じるのです」

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