神観1
私たちは今、地上世界でこうして生きていますが、この世界とだけ関わっているのではありません。
物質的な地上世界と死後に永遠の人生を送る霊界と、そして神と関わって生きています。
地上で生活している今も、霊界とつながっています。
また、いつどこにいても何をしていても、私たちは常に神の深い愛に包まれています。
こうした、私たち人間を取巻く世界を中心に霊的真理をまとめたものが、スピリチュアリズムの思想体系(Ⅱ)になります。
今回はその中でも、私たち人間にとって最も正しい理解が必要な神について、“神観”を学びました。
この地上には、数多くの宗教があります。
それぞれの宗教が思い思いの神をイメージし、人間が想像し作り上げた神を崇拝してきました。
私たち人間は、この物質世界で肉体という物質をまとい生きているので、神を深く実感することができません。
だから、間違った神を信じたとしてもわからないのです。すべての人間が、共通の神観をもつことができなかったのです。
シルバーバーチは、地上の言語で表現できる限りの真実の神の姿を伝えてくれました。
シルバーバーチが最も伝えたかった“神とはどのような存在なのか” を、2回に分けて学びます。
今回は、5つある神の定義の中の3つをビデオ学習(スピリチュアリズム普及会)しました。
シルバーバーチによって示された5つの神の定義とは、
①創造主としての神
②大霊としての神
③愛の始原としての神
④摂理(法則)としての神
⑤究極の理想としての神 です。
①創造主としての神
神は霊界と宇宙、そこに存在する全生命体・全存在物を創造されました。
私たち人間も動物も植物も、この地球を含む宇宙全体、目に見えない霊界とそこに存在するものすべてです。
生物の進化は物質的な偶然の積み重なり単純な生物から徐々に複雑な生物が進化し、その結果さまざまな生物種が存在するようになったいう進化論は誤りであり、すべての生物は神の意思とイメージによって段階的に創造されたのです。その背後には神の働きかけがありました。
私たち人間も、神によって創造されたました。
神は人間をひとまとめに創られたのではなく、一人ひとりをイメージされご自分の一部(分霊)を与え個別の存在として人間を創造されました。
神はご自分の内にあったさまざまな霊的要素を人間に分け与えたのです。それは、すべての人間に神の分霊が内在しているということです。この分霊こそが私たちの最も大切な部分であり本体なのです。
こうして神の一部を与えられ独立した個別の存在となった人間にとって神は霊的親であり、人間は神の霊的子どもです。
※神による創造論は、宗教でも説かれていますがその内容はまったく違うものです。神は、私たち一人ひとりをイメージし分霊を与え永遠の生命をもつ独立した霊的存在者として創造されました。
②大霊としての神
これまで地上の人間は、神をさまざまに想像してきました。その多くは、人間のような姿形をした存在としてイメージしてきました。しかし、実際の神は外形をもった存在ではなく、人間が考えるような形式やあらゆる概念を超越した存在で、“無形で無限で永遠の存在”です。
そして、神はあらゆるものに遍在し、あらゆるものを包み込む“無限に広がる意識体”です。
③愛の始原としての神(愛なる神)
神は万物を想像されましたが(①創造主としての神)、目的もなく漠然と全世界と万物を創造されたのではありません。神は自らの愛の対象として万物を創造されました。“神の愛”から創造されたのです。神の愛がすべての始まりだからこそ、すべてが神の愛に包まれているのです。
そのすべてを創造した神の愛は“究極の利他愛・完全無欠な至高の愛”です。この神の愛は、人間の利他愛の次元をはるかに超えた愛なのです。
神と人間は、このように愛の絆(親子愛)で結ばれた霊的親子です。この親子愛を人間同士に展開したものが人類愛になります。
すべての人間は一人残らず神の子どもですので、私たち人類は神を共通の霊的親とする霊的兄弟姉妹であり霊的一大家族です。
今回学んできた神の定義の、①創造主としての神、②大霊としての神、③愛の始原としての神は、既存の宗教でもそれぞれの言葉で説いてきましたが、その内容は神の姿の表面をなぞった程度のものでした。
シルバーバーチは、もっと深くもっと尊い真実の神の姿を、私たちに示してくれました。
それは、今までになかった画期的な神の姿です。
また、私たち人間がどのような存在なのかも、神との関係(霊的親子)で明らかにされました。
次回は、④摂理(法則)としての神と⑤究極の理想としての神を学びます。
<参考>
『シルバーバーチの霊訓』の画期的な「神観」(スピリチュアリズム普及会)
スピリチュアリズムが明らかにした神観のポイント
---スピリチュアリズムの神観の基本的概念(スピリチュアリズム普及会)
大阪スピリチュアリズム・サークル「シルバーバーチ読書会」
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