正しい祈り
<正しい祈りとは>
読書会のテキストとして使用している『シルバーバーチの教え』(スピリチュアリズム普及会)は上下巻あり、上巻に重要なテーマが集められています。
今回学習する “祈り”は、その上巻の7章で取り上げられており、それだけ重要なテーマになります。
"祈り"の本質、効用、準備や方法や祈る内容などを具体的にみてきました。
私たち人間の地上人生の目的は、霊的成長です。
その霊的成長のために必要なものは、①霊主肉従の努力②利他愛の実践③苦しみの甘受の3つです。
これ以外に、霊的成長に欠かせないもので霊的成長のための強力なサポートになるものが、《祈り》です。祈りの重要性を説かない高級霊はいません。
しかし、祈りがいくら重要であっても、祈りによって霊的成長することはありません。多く祈った、長く祈ったからといって霊的成長することはありません。
「真の祈りにはそれなりの効用があることは事実です。しかしいかなる精神的行為も、身をもって果たさねばならない地上的苦労の代用とはなり得ません。祈りは自分の義務を避けたいと思う臆病者の避難場所ではありません。人間として為すべき仕事の代用とはなり得ません。責務を逃れる手段ではありません。いかなる祈りにもその力はありませんし、絶対的な因果的連鎖関係を寸毫も変えることはできません。人のためにという動機、自己の責任と義務を自覚した時に油然として湧き出るもの以外の祈りをすべて無視されるがよろしい。」
『シルバーバーチの霊訓(3)』P218/L9~P219/L3
祈りは、背後の霊との絆を深め霊的人生を歩む上で強力な助けとなり、大きな影響力を生んでくれるものという意味で、霊的成長のための不可欠な実践内容となるのです。
「誠心誠意の祈りは、その行為そのものがより高い波長と感応させます。祈るということ自体が心を開かせるのです。ただし、その祈りは心と魂と精神をこめたものであらねばなりません。こうして欲しい、ああして欲しいといった、ただの要求は祈りではありません。真実の意味での祈りは大変な霊的活動です。それは何かの目的の手段であって、目的そのものであってはならないというのが一番的確な表現かと思います」
『シルバーバーチの霊訓(12)』9章⑨
「祈りの念に感応して呼び寄せられた霊は、地上界への奉仕の願望から、その人間が稼働させた威力を増幅させることになります。霊力の一部である思念の波動がいよいよ大きく活動を開始したわけです。それによって宇宙の霊的エネルギーがその人の進化の程度に応じた範囲での活動を許されることになります。ということは、その人間の手の届く範囲のエネルギーを自由に駆使できるということです」
『シルバーバーチの霊訓(12)』9章③
あらゆる宗教で祈りが実践されていますが、はたしてその祈りは正しいのでしょうか。
シルバーバーチがいう祈りと、どのような違いがあるのでしょうか。
祈りとは、大いなる霊的活動です。神との一対一の神聖な対話です。
霊的意識を高め、神に一歩でも近づこうとする行為です。
「祈りとは、大霊に近づかんとする魂の願望です。」
『シルバーバーチの教え(上)』P.120/LB5~LB4
ご利益を求める祈りや苦しみを遠ざけようとする祈りは、聞き届けられることはありません。
間違った祈りをどれほどしても、何の効果もありません。
それは祈りの内容が摂理に適っていないからです。
「地上の人間はとかく、魂の成長にとって良くないもの、進歩を遅らせることになるものを要求しがちです。これは叶えてあげるわけにはいきません。また、手にする資格のないものを要求することもあります。これも叶えられません。」
『シルバーバーチの教え(上)』P.116/L5~L7
「誠心誠意の祈りは、その行為そのものがより高い波長と感応させます。祈るということ自体が心を開かせるのです。ただし、その祈りは心と魂と精神をこめたものであらねばなりません。こうして欲しい、ああして欲しいといった、ただの要求は祈りではありません。真実の意味での祈りは大変な霊的活動です。それは何かの目的の手段であって、目的そのものであってはならないというのが一番的確な表現かと思います」
『シルバーバーチの霊訓(12)』9章⑨
祈りの内容が正しくても、その結果が自分の望むものでない場合もありますが、それは自分の霊的成長にとって最もよい結果なのです。
「あなた方を悩ます全ての問題と困難に対して正直に、正々堂々と真正面から取り組んだ時、解決のためにありたけの能力を駆使して、しかも力が及ばないと悟った時、その時こそあなたは何らかの力、自分より大きな力をもつ霊に対して問題解決のための光を求めて祈る完全な権利があると言えましょう」
『シルバーバーチの霊訓(3)』P.219/L6~L11
私たちの地上人生は霊的成長のためにあります。
一人でも多くの人が正しい祈りを実践して強力なサポートを得て、霊的成長の道を歩めますように。
<参考>
Comments