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苦難の思想・苦の哲学

《苦難の思想・苦の哲学》

シルバーバーチは人間の苦しみや困難についてその重要性を説いています。

それは地上の宗教や他の霊界通信にはあまりみられません。

「苦しみや苦難の意義」はシルバーバーチが私たち伝えたい事の一つです。

一般的に「苦難や困難」は避けたいもの逃れたいものと思われています。そして人間を苦難や苦しみから救うことが宗教と考えている人もいます。人間が苦しみや死別の悲しみから逃れるために宗教が生まれたと言う人もいます。それは、大昔から苦しみが常に人間に付きまとっていたからです。

 シルバーバーチは「霊的成長」の観点から、「苦難は霊的成長を促してくれるありがたいもの」だから、「苦しみを甘受」することが正しい姿勢と繰り返し説いています。地上生活において生じる苦しみや困難は考え方を変えることによって“ありがたいもの”になることを説き、地上にいながら霊的視点をもって苦難に立ち向かうように教えています。シルバーバーチが説いている《苦難の意義》をまとめると次のようになります。 

 ⑴ カルマの清算

 ⑵ 霊的覚醒を促す

 ⑶ 魂(心)を鍛える

 ⑷ 愛の心を育てる

 ⑸ 霊界人との絆を深くする

それぞれを詳しくみていきます。

苦難の意義[1] 苦難は前世でつくったカルマを償い清算する

・カルマ(摂理違反の結果)は、霊的成長の足かせとなる

地上人生で起こる苦難や苦しみの多くは前世でつくったカルマ(摂理違反)が原因です。

すべての人間は日常生活の中で摂理違反を犯しながら生きていますが、小さなカルマは地上人生の間に苦しみの体験となって清算し解消しています。

・摂理の働きにより自動的にカルマ清算の道が展開していく

苦難はカルマ清算のためのものです。

小さな摂理違反は地上生活の間に解消できますが、大きな摂理違反はその地上人生で償い切れない場合があります。その時は次の再生人生に持ち越されることになります。どのような形(どういった苦難)で現れるかは、摂理により決定されますが、その苦難や試練については自分で納得して再生してきます。それは先天的なハンディキャップだったり、物質的に恵まれない厳しい環境へ誕生だったり、大きな事故や病気が待ち受けているかもわかりません。いずれにしても、それらの苦難は地上に生まれる前に霊界ではすべてを承知しているのです。

また、霊界においてのカルマの清算のための償いもあります。さまざまな償いの形がありますが、すべてが摂理によって決められます。

・苦難の体験を通してカルマが償われ、霊的成長の道がリセットされる

私たちはカルマの清算の必要があると、霊的成長の歩みが止まります。償いのための寄り道をすることになります。「蒔いたタネの刈り取り」と自ら納得し今の困難や苦しみを甘受し、前向きに克服していくことでカルマの清算が済み、霊的成長への道がリセットされます。

・苦しみの甘受は「間接的な霊的成長のプロセス」

苦難を甘受することによって「カルマの清算」が済むと霊的成長の道がリセットされ、再び高い世界へ向かって歩み出すことができるようになります。

 その意味で苦難の体験は霊的成長を促してくれる重要なプロセスであり、霊的成長のための不可欠な要素になっています。では、苦しみの甘受が「間接的な霊的成長のプロセス」であるなら、その反対の「直接的(積極的)な霊的成長のプロセス」とは何でしょうか。

 霊的成長は霊主肉従の努力や利他愛の実践によって促されるものです。霊主肉従とは、物質的なものより霊的なものを優先することです。本能的な欲、例えば物欲や名誉欲、自己顕示欲など自分の損得を判断基準にしないで、自分の良心で判断したことを優先するということです。人間は良心の声に気づいても自分でいろいろと理由を付けて「こうした方がいい」とわかっていても良心の声になかなか従わないことがあります。 

「積極的な霊的成長のプロセス」とは、自ら霊的高みを目指す努力のことです。

「いかなる大人物も自分の犯した過ちは自分で責任を取らねばなりません。各自が自分の人生への代価を自分で支払うのです。収支の勘定は永遠の時の流れの中で完全な衡平(つりあい)のもとに処理され、誰一人としてその法則から逃れることはできません」

 『シルバーバーチの霊訓〈5〉』P41/LB1~P42/3

「一人ひとりの霊的自我の中に絶対に誤ることのない判定装置(モニター)が組み込まれている(神の分霊から発する良心)のです。これまでに何度となくこの問題を持ち出されましたが、私には一貫して主張している見解があり、それをみじんも変更する必要を認めません。これまでに獲得した霊的知識を総合的に検討した結果として私はこう申し上げております。すなわち、正常な人間であるかぎり、言いかえれば精神的・知的に異常または病的でないかぎり、自分の思考と行動を監視する、絶対に誤ることにない装置が内蔵されております。いわゆる道義心です。考えること、口にすること、行うことを正しく導く不変の指標です。それがいかなる問題、いかなる悩みに際しても、そのつど自動的に、直感的に、そして躊躇なく、あなたの判断が正しいか間違っているかを告げます。霊の心 それを人間は、時として揉(も)み消し、時として言い訳や屁理屈で片づけようとします肉の心が、真の自我はちゃんと分かっているのです」

 『シルバーバーチの霊訓(7)』P60/LB3~P61/8

「地上では必ずしも正義が勝つとはかぎりません。なぜなら因果律は必ずしも地上生活中に成就するとはかぎらないからです。ですが地上生活を超えた長い目でみれば、因果律は一分の狂いもなく働き、天秤は必ず平衡を取り戻します」

  『シルバーバーチの霊訓[1]』P58/6

「罰が当たるというようなことは、そちらの世界(地上世界)でもこちらの世界(霊界)でもありません。すべては原因に対する結果という形で進行するだけです。罰は間違った行為の結果であり、タネ蒔きと刈り取りの関係です。…中略… 蒔いたタネが実を結ぶのです。その結果がそちらの世界で出るかどうかの問題は、また別の問題です。出る場合もあれば出ない場合もあります。それに関わる霊的原理によって決められることです」

 『シルバーバーチの新たなる啓示』P19/7

苦難の意義[2] 苦難は地上人の霊的覚醒を促す

人は窮地に立たされたり、問題解決の道がみつからなかったり、また重い病気や財産をなくしたりなど大きな苦難にあった時、懸命に自分が助かる方法を探します。いくら探してもないとわかった時、神仏にすがるようになります。普段、信仰心など持たない人でも藁をもつかむ思いで「神様助けてください」「私の不幸を何とかしてください」と神に祈ります。

・苦しみのどん底に立たされると、おのずと霊的世界に意識が向くようになる

どんな霊性の人も人生において霊的覚醒のチャンスを与えられています。

・苦難の体験よって魂が追い詰められ、逃げ場のない状況に陥ると「霊的覚醒の時」を迎える

人生が順調で生活に満足している時には、人は自分の生き方を反省することはありませんし、自分の人生をやり直したいと後悔することもありません。 魂が苦しみ地上には自分を救ってくれるものがないと悟った時初めて霊的なことに関心が向きます。それが「霊的覚醒」の始まりです。

・地上人生において窮地に立たされる体験は人間の意識を霊的世界・霊中心の生き方へと向かわせる

地上世界に自分を救ってくれるものがないと気付いた時ようやく意識が目に見えない霊的なものへ向けられるようになります。」

「魂はその琴線に触れる体験を経るまでは目覚めないものです。その体験の中にあっては、あたかもこの世から希望が消え失せ、光明も導きも無くなったかに思えるものです。絶望の淵にいる思いがします。どん底に突き落とされ、もはや這い上がる可能性がないかに思える恐怖を味わいます。そこに至ってはじめて魂が目を覚ますのです」    『シルバーバーチの霊訓〈10〉』P23/5~8

「人間にとってその条件(真理を理解するため)とは辛苦であり、悲しみであり、苦痛であり、暗闇の体験です。鼻歌まじりののん気な暮らしの連続では、神性の開発は望むべくもありません。そこで神は苦労を、悲しみを、そして痛みを用意されるのです。そうしたものを体験して初めて霊的知識を理解する素地が出来上がります」    『シルバーバーチの霊訓(1)』 P64/2

「神は時として精神的ないし霊的大変動の体験を与えて一気に真理に目覚めさせるという荒療治をすることがありますが、それも必ずしも思うとおりにいかないものです。もしも困難や悲哀、病苦等が魂の琴線に触れて何かに目覚めたとしたら、その苦い体験も価値があったことになります」

    『シルバーバーチの霊訓(1)』P95/LB2

「酷い(むごい)辛酸をなめ、試練に試練を重ねた暁にはそうした霊も目を醒まし、自我に目覚め、霊的真理を理解し、自己の霊性に目覚め、神を意識し、同胞と自然界との霊的つながりを知り、宇宙の大原理であるところの霊的一体性を悟ることができるようになります」 

    『シルバーバーチの霊訓(1)』P99/LB3

苦難の意義[3] 苦難は魂(心)を鍛える

 世間でもしばしば言われることですが、苦しみや困難は人間の心を鍛え強くします。地上時代に強化された“魂”は、霊界に行ってからもそのまま維持されることになります。

・人間が物質世界に誕生する目的の一つは、「魂(心)を強化すること」

どのようにしてきたえられるのか…

・霊主肉従の努力によって魂は鍛えられる

重い肉体を持ち、物質的な環境の中で「霊中心」の生活を送るためには自己コントロールの努力が不可欠です。

それには大きな困難が伴います。 肉体の維持管理や生活するための物資の調達も必要で霊的なものばかりを求めるわけにはいきません。そこに霊的なものと物的なものへのバランスが必要になります。

・苦しみの体験を通して「霊的視野」が広がる

苦難や困難な体験を繰り返すうちに、霊的真理の意味に得心がいくようになっていきます。言葉や文章の意味を理解できても得心できていなければ身には付いていません。 人間は何度も上がり下がりの螺旋を描いて進化していきますが、どん底に来た時に自分が理解したはずの霊的真理に適った考え方や対処ができるかは、自分の中にどれだけ霊的真理が根付いているかの指標となります。 

「私たちは地上人生を、地上的視点ではなく霊的視点から眺めます。賢明な人間とは、すべての体験を魂の養分として摂取しようとする人のことです。辛いことや煩悩の誘惑に流されず、心の奥深くにある霊的な力を活用して困難に立ち向かおうとする人のことです。そうした精神で臨んでこそ、人間性が磨かれ強化されるのです」

    『シルバーバーチの教え〈上〉』P161/1

「困難にグチをこぼしてはいけません。困難こそ魂のこやしです。むろん困難の最中にある時はそれを有難いと思うわけにはいかないでしょう。辛いのですから。しかし、あとでその時を振り返った時、それがあなたの魂の目を開かせるこのうえない肥やしであったことを知って神に感謝するに相違ありません。すべてのこの世に生まれてくる霊魂がみな楽な暮らしを送っていては、そこに進歩も開発も個性も成就もありません。これは厳しい辛い教訓ではありますが、何事も価値あるものほど、その成就には困難がつきまとうのです。魂の懸賞はそうやすやすと手に入るものではありません」

   『シルバーバーチの霊訓(1)』 P57/7

「魂の偉大さは苦難を乗り切る時にこそ発揮されます。失意も落胆も魂のこやしです。魂がその秘められた力を発揮するにはいかなるこやしを摂取すればよいかを知る必要があります。それが地上生活の目的なのです。失意のどん底にある時は、もうすべてが終わったかの感じを抱くものですが、実はそこから始まるのです。あなた方にはまだまだ発揮されていない力―それまで発揮されたものより遥かに大きな力が宿されているのです。それは楽な人生の中では決して発揮されません。苦痛と困難の中にあってこそ発揮されるのです。金塊もハンマーで砕かないと、その純金の姿を拝むことができないように、魂という純金も、悲しみや苦しみの試練を経ないと出てこないのです。それ以外に方法がないのです。ほかにもあると言う人がもしいるとしても、私は知りません」

   『シルバーバーチの霊訓(1)』 P56/5

苦難の意義[4] 苦難は愛の心を深くする

・地上は「霊的成長レベル」の違う人間が集まる場所のため人間関係のトラブル発生する

地上では感性や考え方の違う人や気の合わない人と、一緒に働いたり近所付き合いが必要だったり、家族という場合があります。そういった人たちとの関わりは人間関係の悩みのタネになります。そういったトラブルは霊的成長度の違いで起こっています。同じ生活の場にさまざま霊的成長度の人間が一緒にいるのは、この地上だけです。 霊界では「霊的成長レベル」の等しい者同士が集まって霊的家族を形成し、共同生活を送っています。霊性の程度に応じて厳密に住み分けられています。無数にある生活の場(界層)がある霊界から見れば、たった一つの生活の場にさまざま霊的成長度の人間が一緒にいる地上は独特な世界です。

地上の多くの人間にとって、死後を信じるひとでさえ霊界の方が特別な世界と思っていますが、実は地上世界の方が特別な世界です。

・霊性の高い人間は、忍耐力と寛容性を要求される

地上世界は“霊的大人”から“霊的子供”まで同居しているため、絶えず人間関係のトラブルや衝突が生じるようになっています。霊的に成長している人間は、霊的に未熟な人間によって悩まされることになります。霊的未熟者(霊的子供)はエゴ性が強く、自己主張をします。未熟な人間は自分中心の発言をし、自分勝手な行動をしがちです。そのうえ相手に対する気遣いや思いやりが僅かしかありません。そのため霊性の高い者は、常に忍耐力と寛容性を要求されることになります。

・「霊的成長レベル」の違う人間が集まる地上世界で利他愛を実践することで真実の愛が宿るようになる

神が地上という物質世界を創られたのは、①霊性の高い者が霊性の低い者に、自分より弱い者に手を差し出し助け合う行為の中で利他愛を育てるため ②多くの誘惑に負けず、物欲や独占欲支配欲などといった欲望や本能を小さくしていく中で利己主義・利己心を無くすという目的があります。

「世の中には、ここに集える私たちに比べて精神的・霊的な豊かさに欠ける人がいます。そういう人々に愛の手を差しのべる仕事は、あなた方の霊性が向上するほど大きくなっていきます。絶望の淵に落ち込んだ人を励まし、病める人にはいかなる病にも必ず治す方法があることを教え、あるいは地上を美しく栄光ある世界にするために、霊力の流れを阻害している誤謬と迷信、腐敗した体制を打破していく、その基本的足場としての永遠の霊的真理を説くことが必要です」          『シルバーバーチの霊訓(1〉』P100/5~10

「好感を覚える人を愛するのはやさしいことです。そこには徳性も神聖さもありません。好感の持てない人を愛する──これが魂の霊格の高さを示します。あなたに憎しみを抱いている人のもとに赴くこと、あなたの気に食わぬ人のために手を差しのべること、これは容易なことではありません。 確かに難しいことです。しかし、あなた方は常に理想を目標としなければいけません。他人に出来ないことをする、これが奉仕の奉仕たる所以だからです。可哀そうにと思える人に優しくする、これは別に難しいことではありません。気心の合った人に同情する、これも難しいことではありません。が、敵を愛する、これは実に難しいことです」

     『シルバーバーチの霊訓(1) 』P142/LB3

 「私たちの説く福音は互助と協調と寛容と同情の精神です。お互いがお互いのために尽くし合う。持てる者が持たざる者、足らざる者に分け与える。真理を悟った者が暗闇にいる者を啓発するために真理という名の財産を譲る。そうあって欲しいのです。 地上にはその精神が欠けております。人間の一人一人が持ちつ持たれつの関係にあること、全ての人間に同じ神性が流れていること、故に神の目には全てが平等であること、霊的本性において完全に平等であるとの観念を広める必要があります。性格において、生長において、進化において、そして悟りにおいて、一歩先んじている者が後れている者に分け与えるという行為の中に偉大さがあるのです」

    『シルバーバーチの霊訓(2)』 P24/6

苦難の意義[5] 苦難は霊界人との霊的絆を強くする

・地上の私たち一人ひとりに、守護霊がいる すべての人間に背後の援助と導きがある

この地上世界に一人ぽっちの孤独な人はいません。

・守護霊には私利私欲は一切なく、私たちの霊的成長を願って最大限の努力を続けている

私たちが、その背後の存在を知り自分から歩み寄ることができれば、今まで以上の良い影響力を受けることができます。守護霊の目的は人間の霊的成長です。そのための働きかけをしているのです。

そして、一人ひとりに対する守護霊と同じように、地上人類全体の幸せを願っている存在が霊界の高級霊たちです。人類の幸せを願ってスピリチュアリズム運動がおこされました。

・スピリチュアリズムは、霊界主導の「地球人類救済計画」

・霊界の高級霊たちは、ひたすら地上人の救いを願う純粋な利他愛を実践

スピリチュアリズムの本来の意味は、地上人類全体を霊界側から救おうとする計画・運動のことです。

・高級霊や守護霊の思いを理解することで絆が深められる

霊界側・背後の霊の思いを理解することで導きを得やすくなり、真理の理解も深まっていきます。

また、思いを共有することで地上にいながら霊的視点で物事を捉えらるようになります。

・霊界人との絆が強固なものになればなるほど、霊界の人々の影響力が増大する

「時には万策尽き、これにて万事休すと諦めかけた、その最後の一瞬に救いの手が差し伸べられることがあります。霊的知識を授かった者は、いかなる苦境にあっても、その全生命活動の根源である霊的実相についての知識が生み出す内なる冷静、不動の静寂、千万人といえども我行かんの気概を失うようなことがあってはなりません。その奇特な意気に感じて訪れてくるのは血のつながった親類縁者ばかりではありません。あなた方が地上という物質界へ再生してくるに際して神からその守護の役を命ぜられ、誕生の瞬間よりこの方ずっと見守り指導してきた霊もおります。そのおかげでどれほどの成果が得られたか、それはあなた方自身には測り知ることはできません。しかし、分からないながらも、その体験は確実にあなた方自身の魂と同時に、あなた方を救ってあげた人々の魂にも消えることのない影響を及ぼしております。そのことを大いに誇りに思うがよろしい。他人への貢献の機会を与えて下さったことに関し、神に感謝すべきです。人間としてこれほど実り多い仕事は他にありません」   

  『シルバーバーチの霊訓〈1〉』P113/6~P114/4

「 霊的真理は、これを日常生活に活用すれば不安や悩み、不和、憎しみ、病気、利己主義、うぬぼれ等々を追い払い、地上に本物の霊的同胞精神に基づく平和を確立することでしょう。霊的真理を一つでも多く理解していくことが、あなた方の魂と霊的身体を霊界からのエネルギーを受けやすい体質にしていきます。これは地上と霊界を結ぶ磁気的な絆なのです」

  『シルバーバーチの霊訓〈1〉』P97/LB4

「獲得した知識は着実に実生活に生かしていくように心がけましょう。その知識全体に行きわたる霊的理念に沿って生活を律していきましょう。(中略) そう努力することがまた、より大きな叡智、より大きな愛を受けるに相応しい資質を身につけることになり、また宇宙間の全生命の宿命を担いつつ一切を懐に包んでいるところの、その驚異的な霊力とのいっそう緊密なつながりを得ることになるのです」 

   『シルバーバーチの霊訓〈10〉』P26/6

①カルマの清算、②霊的覚醒を促す、③魂を鍛える、④愛の心を育む、⑤霊界人との絆を深める 

  これらは、地上人類すべてに言える苦難の意義です。

苦しい時こそ、「霊的成長」の観点から「苦難は霊的成長を促してくれるありがたいもの」だから、「苦しみを甘受」することが正しい姿勢だということを忘れずにしたいです。

    《感想》

「これまでの学習でも苦難の意義についてはその折々に学んできましたが、今回は5つに分けた項目毎に学びました。 [1]カルマの清算の、間接的成長のプロセスは前回と同様に図でも説明していただいて良く理解できました。 [2]霊的覚醒を促すは、自分自身の体験からでも納得できる項目ですし、その一方で苦難の体験をしても「霊的覚醒の時」と、ならない人がいるのは何故なのかと思うことがあります。 [4]愛の心を育むは、地上は霊的成長レベルの違う人間が集まりトラブルが発生し、霊性の高い人は忍耐と寛容性を要求されて低い人に悩まされる。この構図もあるあるで、いろんな場面で見受けることがあるので良くわかりました。自分がその境遇に立った時にはたぶん、腹立たしい気持ちになると思いますが(自分が高い方と仮定した時)、意識して利他愛を実践できるような人間になりたいです。  霊主肉従の実践は、様々な環境や各個人の思考の差もあり、物質面と霊的な面のバランスを考えることも必要なことだなと思いました。 普段の生活の中での小さな苦難もカルマの解消と霊的成長のチャンスと捉えて対処し、より大きな苦難が立ちはだかった時には冷静な態度で挑んで行きたいですし、また守護霊や背後霊の援助が常に受けられるように肉体と精神を律して行きたいと思います。」

​ (50代男性)

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